ペテガリ 岳A沢登攀西尾根下降

H15.7.25(金)〜7.27()

メンバー:神原正紀、大津明弘

          
       

7.25
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 幌別を早発ちしたが、東の沢林道の崩壊工事箇所が通過出来ず、沢までの大き な下巻きに時間を予想外にロスした。明日はペテガリ小屋からのラッシユに変更 し、久しぶりの陽光を浴びて気ままな10kmの林道歩きとなってしまった。小屋では時間に余裕が出来たので釣りを楽しみ、早寝で明日に備える。
[タイム] 幌別発3:00→東の沢林道着7:007:25→林道工事跡7:55→沢までの下巻き林道へ上る9:00→ペテガリ山荘12:00→釣り13:3016:00→就寝
18:30

7.26()

 まだ足元が暗い中の出発で、ペテガリ沢に入ると間もなくゴルシュ帯が始まる。 早朝で光が届かず、まるで深い井戸の中を這いつくばる様にヘツリと渡渉を繰り 返す。大津君が「正真正銘の金鎚」とのこと釜での泳ぎは無しにした。途中の大きな函滝の高巻きで一箇所ロープを使用した以外は順調に通過することが出来たが、予想以上に時間が掛かってしまった。
 
B沢を過ぎA沢が頂上へ向って左屈曲すると急に沢が狭まり小滝が連続して現れる。いずれも快適に直登することが出来るが、20mの滝のみは左岸からロープを使い高巻をする。ここではハーケンやスリングが残置されていた。
 沢の高度が増すと今度は嫌らしいスノーブリッジが出始めた。始めの内はくぐっ たり、上を横断したりしていたが、傾斜も強く崩壊が進行し悪くなり始めたので、 シェルンドに降りてのヘツリで突破する。

 


ゴルジュの核心部

 遠くに中ノ岳の全景が確認出来始めると、沢も終わりになりお花畑へと抜け出る。 南に目を転じると、十勝側の雲海が国境稜線の低いコルを滝雲となって落ちていて、 高いピークのみが顔を出していた。雄大な景観に今までの苦労も吹き飛んでしまう。稜線へのブッシュは膝程度で快適で、長かった登高を終え静かな頂上へ立つ。
 西尾根の下りで夜のとばりに捕まり、ヘッドランプの光を頼りに小屋まで下る。



ゴルジュ帯を登る大津くん


雪渓を抜ける

[タイム] 起床2:153:35→ペテガリ橋入渓3:45→ベッピリガイへの沢8:25→中ノ岳への沢9:35B沢出合10:25→稜線15:50→ペテガリ岳頂上16:4017:00→コル17:40→ペテガリ小屋着21:55

7.27()

 前日は遅い帰着なので、小屋に居た他のパーティーに迷惑の掛からない様、食事も作らず寝袋にはいってしまった。皆が出発し明るくなっても、昨日の余韻に浸り ながら惰眠を貪る。
 想い返すと、最近の日高の沢ワンデーアタックは

H13.9 札内岳ガケの沢―ピリカペタヌ沢下降(12時間55分 )戸蔦別ヒュッテより

H14.9 トヨニ岳右股―左股下降 (12時間35) 368m駐車場より

H15.7 ペテガリA沢―西尾根下降 (18時間30)
 ペテガリ小屋より

それにしても今回はさしたるトラブルも無く、順調に登った割には時間が掛かった
ものである。
 念願の
A沢完登・林道の崩壊工事箇所には梯子が付けられ通過出来る事が分かって
いるので、途中で釣りを楽しみ、林道を渡る沢風に吹かれながらぶらぶら下る。

[タイム] 起床7:00→ペテガリ小屋発9:25→東の沢林道出合着13:00