ピウ岳(1134.1m)リビラ川〜西面沢

日  時    平成16年9月25日(土)
メンバー
  L=神原正紀  大津明弘  岡山敏行  平井 正一  神原照子
タイム

25日 幌別 発 5:00  りびら橋(駐車)発8:05  ピウ岳西面沢出合い9:50
 稜線13:15 ピウ岳山頂14:10〜14:30  ピウ岳西面沢出合い16:20
 りびら橋(駐車)着18:00 幌別着22:00

             


 
以前より気にかかっていたピウ岳に行ってきました。H15年7月18日、リビラ山に登った翌日にピウ岳を計画していたが、生憎のガスが低く垂れ込め、とても登る気になれず帰ってきた。それから3週間 後の8月9日、記録的な被害をもたらした台風10号により林道は寸断され、禁断の地になった。あれから1年以上も過ぎ、どんな状態になっているかわからなかったが、厚賀に住む知人から、入り口のりびら橋が壊れ、その先、車は入れないとの情報があるのみだった。りびら橋から予定の西面沢までは歩いても5Kmと計算し、何とかなりそうだと仲間を誘ってみた。
9月25日(土)
 
明け方まで強い雨が降ったが、午前6時には上がるとの天気予報を一途に信じて出発を決める。厚賀市街から「新和」方面を目指して左折し、りびら橋に着くとプレハブの工事の建物が見え出した。工事の方にお願いし、車を置かせて貰う許可を頂いてりびら橋を渡るが、橋は健在のようであったがその先は大きな規模で林道工事がなされていた。15分ほどは整備された林道歩きができたが、その先は昨年車で通ることが出来た同じ林道とはとても思えないほど寸断され、土石で川幅が埋め尽くされている。流木が山となり、
      
      流木が上がった上里平橋                    埋め尽くされた里平川
川床の岩は姿もなく土石の中に埋まっているのだろう。2・5万図を頼りに左右の沢を確認しながら現在位置を確かめるが、大きく埋めつくされた小沢は慎重に地形図を読まなければ間違いそうだ。りびら橋から1時間45分ほど歩いたが、その間わずか面影程度に残った林道を使ったり、川床に下りたり地形図を見ながら進む。予定の西面沢出合いに着くと以前有った標識テープが残っていたが、出合いは何倍にも大きく広がり、沢山あった岩の姿は全く無い。
      
   ピウ岳西面沢出合い                           800m代のガレ場を登る
出合い(コンター370m位)から渓流シューズに履き替えて西面の沢に入るとすぐに流木で沢の中が歩きにくくなる。地形図には右岸に道があるようになっていたが、以前から廃道なのか、10号台風の影響なのか当てには出来ない形跡のみが薄っすらとあった。コンター600m位までこのような状態が続いたが、その上は流れ出た土石によってガラ場が続いていた。数箇所にケルンが詰まれていたが登山者のものかは分からない。岩を落とさないよう気をつけながら足運びを慎重に行い、いよいよガラ場も消え、ブッシュ帯が始まるが、結構な斜度の笹の上は毎度のことながら足元が滑った。1166とのコルを目指して稜線に出ると、当に身の丈を越えた笹が行く手を遮り、なかなか進まない。シカ道を期待したが、著明な道は無く、コブ二つを掻き分けてピウ岳には14時10分に辿り着いた。思いの外時間がかかったが、三角点を見つけて一安心する。山頂には色褪せた古いテープが一本結ばれていたが、そんなに多くの人は登っていないように見受けられた。
     
      ピウ岳三角点の標石                            山頂にて
下りはコルには出ず、山頂から200mのところで沢を目掛けて急な斜面を滑り降りる。40分ほど下ってコンター750m位の沢にでる。後は一気に出合いを目指して下るが、西に傾きはじめた太陽が眩しいが、日没と駆けっこの秋の日は短く、急ぎに急いで車に着いたのは18時。ヘットランプ点灯ぎりぎりの時間であった。
 厚別川の氾濫で記録的な災害に遭ったが、1年経ってもまだ日高の河川には流木の堆積、河川の濁りなどその爪痕を見ることができる。りびら林道に関してはこの先何年かかって復旧するか分からないが、このような災害は二度とおきては欲しくないことを願いたい。